2022年11月11日金曜日

不具合だらけのWindows11

 

Windows11、イマイチですね…………

個人的には、かなり不具合が多いイメージです。


不具合が多いと直すのにも問い合わせをするにも非常に多くの時間がかかってしまうので、もう最悪といったところです。 スタートボタン廃止でNT系史上最低と言われたWin8だってそこまで不安定ではありませんでしたもん。Meは95系なので、NT系の11とは比べられないのでカット。


まず目立つのがプリインストールされた不要ソフトウェアの羅列。オンライン版OfficeやWhatsappやTiktok、動画エディタや非常に使いにくい動画プレイヤー、プライムビデオやディズニープラスなどが最初からプリインストールされているんですよ。これが非常に腹立つ。消すのも面倒だし、放置するとディスク容量を食うので結局いちいち消すしかないのがイライラしますね。


そして第二の改悪としてフォルダサムネイルの撤廃と、右クリックメニューの改悪。右クリックメニューの改悪に関しては、コレは流石にWinaero Tweakerを使うしかなかったのですが、フォルダサムネイルは22H2で戻ったんですが、そこでさらなる不具合発生。


それはダウンロードフォルダの強制グループ化

これはレジストリで直しました。

検索で『regedit』と入力し、レジストリエディタを起動します。そして以下のレジストリを探します。

『HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\Local Settings\Software\Microsoft\Windows\Shell』

見つかったら、そこを右クリックして新規DWORD(32ビット)を作成して、名前を『BagMRU Size』 値を10進数で『50000』と入力します。

これでダウンロードフォルダを開いて、一つづつレイアウトを修正して、一回すべてのエクスプローラーウィンドウを閉じます。

この後、ダウンロードフォルダを開いて修正した状態が維持されていれば、成功です!

多少というか結構重くなりますが…Microsoft側も解決法がわからないとのことなので、仕方ないですね。しばらくはこれで我慢しましょう。大規模な更新が入るとまた元に戻ってしまうので、同じように修正しましょう!


そして、この後………史上最悪の不具合が発生。


それはTHXやSRSといった仮想オーディオデバイスを追加するソフトとオーディオサービスの干渉によるオーディオサービスの起動再起動の連発といった音声出力のバグ。コレの解決にはかなりの時間を費やしました。


Windows11のオーディオサービスは仮想オーディオソフトと相性が悪いらしく、RAZERのTHXオーディオソフトとは見事に干渉。全Blutoothオーディオデバイスが、チカチカと激しく点滅していました。結果として取った行動が、まずはBlutoothドライバの更新、Wi-Fiドライバの更新、そしてBIOS/UEFIの初期化です。 これで少しは良くなったんですが、今日配信された22H2の累積更新プログラムで更に悪化。 この範囲が、Blutoothオーディオだけでなく全オーディオデバイスに拡散。 それでわたしは、THXオーディオソフトに原因があると突き止めました。

3000円近くもしたのに……仕方なくアンインストール。するとオーディオサービスが停止しましたが、PCを再起動して再びBIOS/UEFIを初期化、起動。 すると、音が鳴りました!!

成功か!? そう思ったのもつかの間。PCにプリインストールされていたTHXドライバが再び干渉し、すぐに音が鳴らなくなりました。

次に取った行動はプリインストールされていたTHXドライバのアンインストール。一応、消えました。…が、案の定、新しいオーディオデバイスを追加したら復活してしまいました。


うーむ、どうするべきか……………


……そして、最後に取った行動が、THXドライバの無効化。消えないなら、Windows側から見えなくすれば良い。そう考えたわたしはTHXドライバを無効化。そしてようやく、オーディオサービスの正常起動に成功しました!!


BlutoothオーディオデバイスとDolby Atmosの連携も成功!

ようやくオーディオ機能の完全復活です!!

一件落着!



どうやらわたしの見る感じでは、仮想デバイスとして物理オーディオデバイスを一つのオーディオデバイスとして認識させる系のソフトウェアとWindows11は非常に相性が悪いみたいです。THXドライバだけではなく、SRSやASIO4ALLとかも同じようになる可能性が…?

結論として、THX Spacial AudioとWindows11は併せちゃいけない、ということに至りました。RAZER側で対処してくれるのか、Microsoftに報告すべきなのか迷っていますが、一応Microsoftには『Windows11で動作しないソフトウェア』として、このTHX Spacial Audioを報告しようとは思っています。


ようやく終わった、仕事に戻れる…………では!



追記:

RAZERさんのサポートへ問い合わせたところ、THX Spacial Audioは

『Windows11非対応製品』ですとのことでした。

いわゆるアップデート待ちってやつらしいですね。

いやぁ、これですべて解決。 あとはTHXさんのサポート次第。





七夜志希(JirachiArt's/Project-ReHope)

2022年11月8日火曜日

LEVEL.27

 


レベル27になりました!!!

これからもよろしくお願いします!!



七夜志希(JirachiArt's/Project-ReHope)

2022年9月23日金曜日

子供カインド

 

『「普通」に嫌われた弱虫なボクが
悲劇的なキミを救えたとしたら、
きっとこの「物語」は、みせかけの
「奇跡」なんかでは終わらない』


・概要

星物語第0話『心を汲む話』。

作者 七夜志希が実際に『星物語:ジラーチ・アナザーストーリー』やその他作品の執筆にかかわるきっかけを作った文章。

主人公は『星物語:ジラーチ・アナザーストーリー』などの作者である七夜志希本人。まだ病んでしまう前の頃の七夜志希である。

登場人物は現在の七夜志希と過去の志希、そしてジラーチ(正確には病んだ志希が生み出したタルパとしてのジラーチ)。最後に二人の人間(石垣せりな / 陽ノ下さくた)が、新しい二人(柊 なず / 七夜ひかり)に変わる、という演出があるが、どことなく不穏な演出で終わる。


・『心を汲む能力』について

『心を汲む能力』=共感力の暴走によって志希が聞いてしまう声は、どれもネガティブなものが多く、ノイズとして扱われることが多い為、彼はジラーチと行動することでこの能力の自動発動自体を抑制しているが、電車などでマナーの悪い中年男性の近くなどにいると、どうしても自動発動してしまう。ジラーチによって抑制できるノイズは『ある程度の周波』を維持していれば遠く離れていても可能であるのだが、やはりぬいぐるみを抱いているときが一番強い。



・限定公開のMVの内容(ネタバレ)
現在の志希が子供時代の志希を想起するという内容。

シルエットで一人の大人と子供達が登場するシーンがあり幼い志希が逃げ出すシーンがあるが、ここに登場する子どもたちのうち二人がシルエットながら強調して描かれており、志希はそれに激しく威圧されている描写がある。これは志希が中学校時代に受けたいじめの描写であると作者である七夜志希は語る。

ジラーチが登場する歌詞「今日も淡々と 目覚める『今日』を待つけれど 誰かと逢った記憶も消えちゃうんだよ かなしいよ」という言葉は、1000年という遠い時間の中で志希のタルパとしてのジラーチが、マサトやサトシたちと冒険した過去を忘却しかけており、孤独に戻ってしまうことをひどく恐れていることを表している。実際その後の「願いの"声"は純粋な
こどものボクのようなんだ」という文章が孤独を恐れる志希の感情と一致することを示す。

志希がジラーチと出逢ってから眼の色が変わるシーンもあり、彼女との出会いによって共感力の暴走を克服しつつあることを示している。



・文章
「いじめないでよ」って泣いてばっかり
震えちゃうと動けないのです

孤独を敏感に恐れている
子供のボクを『常識(ふつう)』は嫌った

同じ様に雨に濡れている
仔猫に理解を求めていた

自分勝手に抱き寄せていた
「キミはボクをいじめないよね?」って言って

「『親友』になろう!
"言葉"じゃない、"心"でさ。
話がしたいよね!」

そんなボクに 悲劇が待ってた

聞こえたんだ "声"が盛大に
閉ざした心をノックした

「アイツは汚い」「うるさいハエ」
「キモすぎる」「死んじゃえよ」なんて

『悪意の声』が一斉に
拒んでたって突き刺さる

言葉にしない悪意が眼に焼き付いて
もう泣きそう

「希望を願った"罰"だ」って
掲示板の文字列は
ボクに深い傷を植え込んでた


そして今日も文字は責め立てる
流れ込んで ボクを蹴りつける

『他人の心を汲み取れる』
面妖なボクを 常人(じょうじん)は嫌った

逃げ出そうと 異次元(そと)へ飛び出す
ここじゃもう 息も出来ないから

ヒトの憎悪の 眼を避けてさ
ボクはそっと 駆け出した
"どこか" へと

迷い込む森
洞窟の静けさに

また怯えちゃう様な
そんなボクを 誰かが待っていた

聞こえたんだ
「今日も淡々と 目覚める『今日』を待つけれど
 誰かと逢った記憶も消えちゃうんだよ かなしいよ」なんて

『願いの"声"』は純粋な
こどものボクのようなんだ

「『心』が怖い。
明日を変える『勇気』も足りない…?」

「そんなことない」手を振った
文字羅列は繊細で

ボクはそっと慎重に描いてた


踞るポケモンは言った
「昨日も、今日も、一昨日も
広い世界が簡単に崩れちゃう夢を見てた」

「こわいよ」なんて感情も
「つらいよ」なんて泣き声だって
"ゲーム"みたいに、救い出してしまえたなら?

芽生えた今日の感情を
握ったペンで 書き出して

キミに語ろう
「それでも、大丈夫だよ。泣かないでよ」って

『願いの声』の心臓を
包んで笑い合えたなら

『心』を救う『物語』を
ボクは『やさしさ』と呼べる

進み始めた毎日の
ボク"たち"は "同体"で

掲示板の文字はもう 映らない

2022年8月4日木曜日

創作小説『星物語fine ジラーチ・アナザーストーリー:ラストワード』公式ページ

 

…それは

『第二世代ジラーチ』の記憶を継いで生まれた、『悲しき少女』の物語


七夜志希創作プロジェクト最終作



星物語fine ジラーチ・アナザーストーリー:ラストワード

fine: Story of the small hope that dead history watched -Jirachi Another Story Last Words-


HMfine: Jirachi Another Story Last Words

NOW AVAILABLE!!

for RealBook / dPDF7.0 / NMAX(r)Digital-PDF



-Introduction-

『願物語 Wish upon a Star』に続く、主人公『星乃あずみ』の記憶の物語。

何故、彼女の存在は『ジラーチ』へと繋がるのか

何故彼女には『記憶』が無いのか


何故彼女は、たった一つの『居場所』を求むようになったのか……


謎が謎を生む『ジラーチ因子』を身体に宿し

歴史をも壊す禁忌能力『蒼の羽衣』を持つ彼女が見るものは


そして歴史を破壊して次々と開く『ゲムの扉』と、

あずみの来訪によって崩壊するゲイムギョウ界の秩序


繰り返されるルウィーの軍紀時代

運命に振り回される一家と、ほうき星を見上げる青年


崩壊するゲイムギョウ界の未来と、

障害持ちの妹を抱えただ一人崩壊に抗う少女


宇宙規模に及ぶ『光の階段』の主催者の暗躍

ルウィーで次々と失踪する少女たち


そしてジラーチの兄を自称する、永遠を書き記したものの、不治の病に倒れた物書き

彼が書き記したかった物語とは


幾度に渡り続いた『第二世代ジラーチ』の描く『歴史』の意味とは………

あずみとジラーチの運命は




『夢』がキーワードとなり、歴史の全てを、終わりへ導いてゆく…。




書き換えることが出来るだろうか。

小さな星との別れを意味する『子守唄』を


拭うことが出来るだろうか。

小さな星の子が流した涙を。


叶えることが出来るだろうか。

誰にも叶えることが出来なかった願い事を。






Story of the small hope that dead history watched

死んだ歴史は蒼の羽衣の羽ばたきの果てに、一筋の光明を観る




/ダウンロードはここから!/

序章【七夜の記憶 - 過去編】

第一巻

第二巻

・第三巻(これから)






少女は聖地へ還る

A Girl will returns to the sacred lot.



製本版 / dataPDF新式 / NMAX Digital Novel PDF

ジラーチ生誕20周年記念作品


[?]

2022年7月2日土曜日

緑のヒーロー

 

……とある過去の友人の誕生日祝いとして、

友人が好きなルイージを思い出してYouTubeを漁っていたら、


『ONE JUMP MAN』という、ルイージ×ワンパンマンの最強OPパロがあったんですよ!!

ただし歌詞が英語で、どうにか原曲の『THE HERO』っぽく訳せないかなぁ……って

悩んでて……………。



2時間くらいカラオケ屋で悩んで、ようやく書き上がりました。

タイトルは『THE LUIGI!! ~震える拳に火をつけろ~』です!


『THE LUIGI!! ~震える拳に火をつけろ~』

元になった曲:

JAM Project / THE HERO!! ~怒れる拳に火をつけろ~ 

One Jump Man (One Punch Man Parody)  見たい方はこちらから


歌詞:

ONE JUMP!!!!!

Three, Two, One, POWER UP!!


参上!一蹴!至上最強!!

雑魚が何だ?オバケが何だ!僕は止まらない

ワンジャンプ!完了!一撃必勝!

僕は緑(りょく)!! 背は高く!!圧勝!!


Don't call it a supporting role! 1UPすらいらないんだ


LUIGI! 僕を称える声や 喝采なんて 欲しくはないさ

HERO 緑の 帽子翻し 闘う

(Now you know his name!?)

KILL  GHOSTS! 館に押し寄せる 不死者(てき)

僕は背を向けはしない

LUIGI ならば 揺るぎなき勇気したため 繰り出せ雷鳴


Three! Two! One! BACK JUMP!

参上! Game on! 正々堂々!!

掃除してんだ! 感じる気配に ストロボ向けろ!!


JUSTICE! 執行! 問・答・無・用!!

俺の家で! 何してんだ! 吸引!!


Don't call it a supporting role! テレサ共をぶっ飛ばすぜ!

Don't call it a supporting role! 背負った武器をブチかませ!!


LUIGI  どんなに 強い僕も 囚われの身になったんだ

HERO 弱い 己乗り越え 強くなる

(Now you know his name.)

神 宿る身体動かし 僕は突き進むだけさ

HERO いつか GAME OVERになるまで

戦うHERO


僕は諦めない その胸に未来(あす)を描き

目覚めゆく 朝日を今 迎えゆく 強く高く

どんな時でも なにがあっても


LUIGI! 僕を称える声や 喝采なんて 欲しくはないさ

HERO 緑の 帽子翻し 闘う

(Now you know his name!?)

神 宿る身体動かし 僕は突き進むだけさ

HERO いつか GAME OVERになるまで 戦うHERO

緑のHERO

(ah,ah,ahh,ahhh,ahhhh!!,ahhh!!!)

I WANNA BE A SAIKYO GAME HERO!!!!




・書いた感想とフル版について

どうです!?

かっこよく、なおかつルイージっぽくなってるでしょ!?

元曲の歌詞の『俺』を『僕』に変えたのは、公式などでルイージの一人称は基本『僕』だったので、それを採用しました!(ただし、ミスターLの時は『俺』だそうです)


(2025更新)

お待たせしました!フル版「THE LUIGI」公開です!!

基本的にルイージマンションにおける彼の活躍を描いている歌にはなりますが、

「どんなに 強い僕も 囚われの身になったんだ」とある通り、ヨッシーアイランド時のルイージの立場を弱い自分と重ね合わせているのもポイントになります。


ゲーム上のルイージにとっての神=コントローラーを握るプレイヤー自身

というのも表現したかったポイントです。


楽しんでいただけましたか? それでは、次の作品をお楽しみに!


七夜志希(JirachiArt's/Project-ReHope)

2022年5月3日火曜日

創作サークル『JirachiArt's』テーマソング『Writer』【替え歌】

 


 

(あお)(いろ)()()に銀河が浮かんだら 花束の感謝が響く

Min(ミン)-()min(ミン)-()mi()! Min(ミン)-()mi()-min(ミン)-()mi()!

 

耳澄ませば聴こえてくるだろう

ほらね? 街から響くPinky(ピンキー) Voice(ヴォイス)

この歌霊(ことだま)で導くよ

 

黄色いネオンが眩しいなって

いくら羨んでも変わらない

叩き出した数字は7月19日(バースデイ)

 

黒鉄(くろがね)色の迷彩服を着て這う者に

怯えて箪笥(たんす)の中に隠れても 逃げられないぜ!!

 

青い私服で微笑む少女が掛ける

魔法の言葉で開幕だ!

 

物語のTrigger(トリガー)を引け

狂わない歯車 ペンを強く持って

 

次元創造のWriter(ライター)となれ

(えん)は広がってく 旗を掲げたらSTART-UP(スタートアップ)

 

フェスの位置を記した長針 Ever(エヴァー) green(グリーン)の森の中で

どこだどこだ?目を細めて見る

隠れているだろ、出てこい!

 

いやいや現実に怯えて隠れはしないさ

白いキャンバスに乗って踊るんだ

 

ウツボ(フロイド)はこちら』心臓を鳴らし

「ガチャ運が欲しい」って

紫の少女がスマホを見つめただ笑う

 

蒼い海に眠っている王冠の秘宝を

狙い澄まして目の奥 光らせている救出者(レンジャー)



さぁ紅茶を飲み干し リボンを締め直したら

ゆかりのある場所へ… 開幕だ!

 

横からの銃弾を避けて

終わらないゲームは目を離せられない

 

世界創造のWriterライターとなれ

願いのゲームが終わることはないSTART-UPスタートアップ

 

Желать - лучшие мотиваторы(願いが最高の原動力)

 

ほむらつき紅くあかく染まるそまる

永いながいとき願いねがい 希望きぼう眠るねむる

なみだ帯び星おびぼしはより紅くあかくなる

 

積もるつもるかみ瓦礫がれき

始まりはじまり作ったつくった少女しょうじょ繋いだつないだカードはほし乗ってのって

プラチナの道標みちしるべとなるのだろう

 

錆びぬさびぬピアノぴあの奏でたかなでた交響曲こうきょうきょくいま

白色はくしょく翼広げつばさひろげ飛び立つとびたつだろう

 

横からの銃弾を避けて

終わらないゲームの主人公しゅやくは我々だ!

 

物語のTriggerトリガーを引け

狂わない歯車 ペンを強く持って

次元創造のWriterライターとなれ

えんは広がってく 旗を掲げたらSTART-UPスタートアップ


俺が ボクが Blanc(しろ)に 書いた 『Writer

秘密眠る 次元作る そうさ

JirachiArt’s((希望は芸術)に変わるのさ!!!


原曲:主役は我々だ!より「Trigger」 a_hisa

作詞:七夜志希

歌唱難度:SS

2022年4月16日土曜日

@ideal Production Beta  Case.001 理想が持つ眼~The ideal has eyes, and it observes itself from within.

 

『理想(ideal)』。 それは、人間のみならずどんな生物にも宿る。

理想はあなたと共に世界を見つめている。 ただし、それは現実に現れることはない。

 

『理想』それは自らが心のままに望むモノ。

そんな理想は、常に誰よりもあなたを見ている。 そう、あなたの中で。

 

<i>

 

妄想よりも現実に近い理想 その存在がより強く願われる時、決して現れることはないモノが、現実にその姿を現す。

そして自分と皆が寝ている途中、それは大量の学生の生命を奪った。

 

 

---番組の途中ですが、ニュースをお伝えします。 本日未明、(なな)(もり)()(よる)越山(こしやま)にて、大量の学生の死体が発見されました。 この学生たちの死体は、傷が無い状態で見つかっており、連日報道される怪奇現象との関連があると思われ、警察は引き続き夜越山での追加捜査を進めています……。」

 

ワンセグテレビからニュースキャスターの声がけたたましく響く。まだ早朝だというのに、うるさいものだ。ニュース番組は連日、原因不明、死因不明、犯人の特徴すらわからない連続殺人事件の話題だけを壊れたように報道している。 

 

ニュース番組がずっと目をつけているこの事件は、巷では通称『幻影DEAD』と呼ばれる、SNS上では証拠がなければ動くことのない警察に対するヘイトとともに、「警察殺し」とも呼ばれている怪事件である。

 

今となっては死体となったこの大量の学生を誰が殺したのか、こんな酷いことを一体誰が考えたのか。 その真相は、もちろん誰にも分からない。 そして、誰も真相にたどり着くことはない。

 

きっと犯人はこう思ったに違いない。

---『理想』は完璧だ。 『妄想』よりも、確実な狂気を見せることが出来る、と。

 

i>  理想は、目を持っている。

その眼は、宿主の体内から、不確かな現実を見つめている。

 

ただし、人々が持つ「理想」は、必ずしも善意に染まるとは限らない。

---それもまた非情な現実である。


 

 

Case.001  理想が持つ眼

The ideal has eyes, and it observes itself from within.


 

「あぁ……眠い。 今日も学校か。」

うるさい小鳥の声で目を覚ました。 時刻はまだ午前の6時、殆どの人間は目を覚まさないでいる。

そんな俺が目を覚ましたのは山の中だ。 決して遭難しているわけではないし、家出をしているわけでもない。

…俺は神埼 透。 高校三年生、趣味はADVゲーと天体観測。学校1の天体強者だ。

 

山にいる理由、それは星が見たいだけだ。 ただそれだけのために、家に帰っていない。 もう3年近くも。

親はいつも口うるさく、家の中では眠れたものではない。 ならば家にいなければいいとサバイバル生活を覚悟して、山の中にテントを張って寝たほうがマシだという結論に至った。 それがこの高校サバイバル生活の始まりだ。

 

学校近くでありながら光一つ届かない山に駐めたキャンピングカーに搭載したワンセグテレビから流れるニュース番組でうるさいくらいに報道される『幻影DEAD』といい、子供のなりたいものランキングといい、この世には腐るほどの理想が溢れている。

 

飛行機のパイロットになりたい、ケーキ屋になりたいなどという堅実的な夢や、電車になりたい、人形になりたいなどの非現実的な夢。 それらは全て善意の塊である。 ただし、理想はそんなフワフワとしたモノばかりではない。

 

人を殺したいだの、いじめたいだの、そういうのもまた『理想』の類に入ってしまうのだ。 それが突如として現実となり、俺の住む七杜市で引き起こされたのが、SNS上で通称『幻影DEAD』と言われている怪異事件である。

 

『自らの理想を現実化する』という、子どもたちから見れば神様同然、大人たちから見れば『救世主』でもあり『悪魔』のような存在にもなり得るものが存在するのではないか… そんな馬鹿げた理論が現実を揺るがしている。

 

透「何が『幻影DEAD』だ、バカバカしい………」

 

俺は朝の光に消えゆく月を眺めながら登校の準備を始めた。

 

透「もし俺が理想を現実化できたら、どれだけ楽になるものだろうか。…まぁそんな神様モドキがいるはずもないだろうがな。」

俺は1人でそうつぶやいて、キャンピングカーから降りて下山した。

 

「なぁなぁ、見たか昨日のニュース!!」

「見たよ、また起きたんだろ、『幻影DEAD』!!」

「不気味だよな、本当に理想を現実化出来るやつなんているのか!?」

「いるわけねーだろ!」

 

周りで男子生徒が騒いでいる。 あーうっさいうっさい。

俺はそんなオカルトじみた話には興味ないんだ。 遠くからワザと聞こえるように言ってるだろ。

 

「キャー!!凪樹くーーん!!!」

「凪樹くん今日もかっこいい!!」

 

凪樹「ありがとうみんな、ちょっと座れないからどいてくれないかな」

 

彼は柊 凪樹(なず)。 クラス1の人気者だ。

女子にも見えるのだが、男子制服を着ている。…まぁ男子なんだろう、多分。

クラスナンバーワンのコミュ力の持ち主であり、大人気な人物だ。

皆に優しく、交友関係の広さにおいては彼がトップクラス。

 

凪樹「透先生もおはよ!」

 

透「ああ、おはよ」

 

 

彼はなぜか一度天体について語り合ったときから、俺のことを「先生」と呼んで慕ってくれている。 そのたびに女子勢の冷たい目線を浴びるのだが。

 

しかし、前に俺は彼から『本当の自分がわからない』という悩みを打ち明けられている。

………どういうことなんだろう。 未だにその意味がわからない。

 

 

凪樹「透先生はテレビとか見ないの?」

 

透「見ない。 毎度毎度どこのチャンネルにかけようがうるさいニュースが流れるだけだ」

 

凪樹「えー、今ジーマーでバイヤーなアニメやってるのに!?」

「そうだそうだー!」

 

透「俺はオカルトじみた話には興味ないんだ! …アニメは見るがな。ちょっとそれ教えてくれよ」

 

凪樹「おっ先生も興味出た!? じゃ話すね………」

 

「わっひそひそ話……!!」

「うらやましい……!!凪樹さまに……!!」

「いっそ殺したい………!!」

 

凪樹ファンが俺に殺意を向けてきている。

 

透「お前らな 聞こえてるぞ 全部。  殺したいとかマジでお前恐喝で訴えるぞ」

凪樹「まぁまぁ…………!!」

 

 

凪樹がファンを引き止めると、チャイムが鳴った。

 

 

淡々と授業をこなしてく俺は、凪樹が教えてくれたアニメが気になって、少し情報を拾いたくなっていた。

…そして学校が終わった。

 

???「きミ」

 

透「何だ……? に…人形?」

 

???「ずっト 凪樹のミた アニメ 気にナっテた でシょ?」

 

透「!! 何故それを………!?」

 

???「ぼク わかル 凪樹の こト ナぁンでモ シってルかラ」

 

透「あんたは……誰だ?」

 

俺が人形と会話をしていると、眼が紅く『<@>』と光っている凪樹が現れた。

 

凪樹「こらメウ! ダメだよ勝手に出ちゃ!!」

 

メウ「だっテ 学校 ツまンなイ モん」

 

凪樹「それでも出ちゃダメだ!先生に見つかったらとんでもないことになってたかもしれないんだよ!」

 

メウ「ソの先生 ッて 人 怖イの?」

 

凪樹「……それなりかな、でも先生に見つかって万が一メウが没収されたら、

一生僕のもとに戻ってこれなくなるんだよ!それだけはダメだ……だから学校ではあまり動き回らないで!」

 

メウ「ソれハ イやダ ボく も 凪樹の所かラ 離れタく ナい」

 

凪樹「そうでしょ?だから僕のそばから離れないで!」

 

メウ「うン そウすル」

 

凪樹「ごめんね透先生、メウが迷惑かけちゃって………」

 

透「あれ、凪樹の人形だったのか…… というより、その眼、どうしたんだよ?」

 

 

凪樹「眼? なんにもなってないけど?」

 

透「……? (@のマークが消えてる。 どうしたんだ………?)」

 

凪樹「ま…まぁそんなことより、あのアニメ!今日は時間ないから教えられないけど、また明日語ろうね!じゃねー!!」

 

凪樹は走って教室を出ていく。

 

透「(@のマーク………そしてメウという動く人形…………確かに凪樹には友達は多いが、その中でもメウは特に凪樹を理解している存在と見受けられる………)」

 

俺は凪樹に起きた出来事を推理し始める。

 

透「そもそも動く人形なんて………そんなオカルト……   !?

待てよ、『理想』……メウは凪樹の理想の友人ということなのか? それにメウを追いかけていた凪樹の眼に現れた『@』のマーク……… 理想を現実化する……… 幻影DEAD………」

 

俺は色々と考えながら学校を出ると、脳裏に声が響いた。

 

「たすけて………」

 

その声を聞いた俺は導かれるように走り出す。

 

透「何だこの声は……… 聞き覚えがあるような…………!」

 

俺はキャンピングカーを駐めている付近に走ると、そこに1人の女の子が倒れていたのだ…………

 

 

???「うぅっ………」

 

その女の子を視界に捉えると、突如として視界がゆらぎだした。

 

透「何だこれは………青と…赤… T or F だと……?」

 

俺がその眼の視界を動かすごとに、青の景色と赤の景色が移り変わった。

 

???「その眼は『理想』を見ているの…… 君は正直になるの? それとも………嘘をつくの?」

 

………決まっている。

俺の見たものは………………

 

 

透「………Tだ。 俺は正直になる」

 

???「だよね。 それでこそ透くん」

 

苦しんでいた少女は息を吹き返すかのように立ち上がり、俺を見つめた。

 

透「あんたは………誰なんだ?」

 

ホープ「わたしの名前はホープ。 透くんが生み出した『理想』だよ」

 

透「なん………だと……………!?」

 

そんなバカな。 俺に理想を現実化出来る力が宿ったというのか!?

……そんなオカルトじみた話を「あり得ない」と言っていた俺が!?

 

透「鏡……鏡はどこだ!」

ホープ「鏡? …鏡は………はい!」

 

ホープが掲げた鏡に映る自分を見て、俺は驚愕した。

凪樹と同じく、眼に『@』を浮かべた、自分の姿がそこにあったからだ。

 

透「………!!! こ これは………あのときの!!」

 

ホープ「どうしたの?」

 

透「そ そんなバカな……… 俺が…… 俺が理想を現実化出来る力を持っただと………!?」

 

ホープ「具合が悪いの? ねぇ透くん! 透くんってば!」

 

起きた出来事があまりにも不自然すぎて、俺は気を失った。

 


 

 

 

透「はっ!! こ ここは……俺のテント!?」

そして、気がついたときには俺はテントで横たわっていた。

 

ホープ「! よかったぁ。 透くん、いきなり気を失っちゃうんだもん。大丈夫?」

 

透「あ ああ、大丈夫だ……」

 

ホープ「ホントに大丈夫?」

 

透「ああ、大丈夫」

 

ホープ「よかったぁ! すっごく心配したんだからね!」

 

 

俺は未だにわからない。

自分が見ているこのホープという女の子、凪樹が所持していたメウという人形、

そして謎の事件『幻影DEAD』が未だに本当のものなのか

 

しかし自分がこの眼で見たんだ。

すべて真実なんだ。

それで現実を振り回しているんだ。

 

俺は『神様モドキ』になってしまったのかもしれない。

 

 

そして俺は見ているこの空も 街さえも

すべてが本物だと自覚した。

 

 

そしてこのホープとの出会いが、俺と仲間たちの人生の歯車を狂わせていく

カオスへの入り口だということを未だに俺も、凪樹も、知るはずがない。

 

ホープと一緒に星を眺めながら、俺はたった今思った。

「いっそこのままも悪くない」と

 

 

 

To Be Continued…




@<i>deal the Sixth Sense




NEXT CASE

愛さえあれば

If only I had love for you








原案・執筆    七夜志希